支援事例
分析機会製造メーカー
機械業界
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規模 300 ~ 500人未満

機械業界の採用戦略支援(新卒採用支援)にてインターン参加者3倍に拡大

採用戦略支援
August 1, 2022

ポイント

1.理系学生といった曖昧な定義ではなく、採用すべき人材を明確に定義

「理系出身、特に機械系学生」といった属性での定義しかできておらず、自社にとって「どのような人が活躍できるのか」「どのような人があっているのか」という定義を採用3C分析や社員インタビューなどで明確にした。

2.理系学生の心理をよみ、ターゲットに刺さるコンセプトを設計

明確になったターゲットが「何を求め、どのような就活軸で、どのような企業を受けているか」(人物像設計・ニーズ把握・揺らぎポイントの明確化など)の設計を行った。それを基に自社のどの側面が魅力に感じるのかを定義し、共感の接点を創出する採用コンセプトに落とし込んだ。

3.ターゲットの活動時期に合わせた母集団形成を実施

ただ漠然とインターンシップや母集団形成を行うのではなく、ターゲットが活動する時期・場所(チャネル)を選定し、集中的に採用活動を実施。また説明会や面接などの採用活動全体のスケジュールの見直しを行った。

困りごと

理系学生が集まらない、来ても口説けない

毎年インターンシップに力を入れ、求人媒体などで母集団を形成をおこなっているが、ターゲット学生が集まらず母集団形成ができていない。また広報解禁後も積極的に活動しているが、説明会を開いても参加が集まらず、夏頃まで採用活動を続けている。しかし母集団形成もできず、応募があってもターゲット外の学生であることも多く、結果として毎年未充足のまま採用活動を終えている。

目指す姿・目標

まずは採用充足、ターゲットがしっかり集まる仕組みを作る

毎年12名の新卒採用を目標にしており、その充足を目指す。そのために必要な母集団を形成するだけでなく、その後の採用フローにおいても「他社に負けない、自社の魅力を伝える」ことに注力。また採用専任担当がおらず、効率よく集め・効率よく口説く仕組みを社内に作ることも同時に目指していきたい。

取り組み詳細

1.理系学生といった曖昧な定義ではなく、採用すべき人材を明確に定義

インフラ施設の強度分析や製品のX線検査など、モノづくりを支える検査や分析を行う大手機械メーカーのグループ会社。「とりあえず理系学生に集まって欲しい」との企業様であり、「どのような理系学生か」「どのような考え方を持った学生か」などターゲットの深掘りができていなかった。まずは「なぜ新卒採用をするのか?」とのディスカッションを行い、中途・新卒採用それぞれに会社が期待することを明確にした。その上で「どのような人なら採れるか」ではなく『どのような社員が活躍しているか、どのような社員になって欲しいか』という視点で、採用すべき人物を明確にした。具体的には、採用戦略の見直し、活躍社員インタビューを通じたコンピテンシー分析(活躍する人材に共通する価値観を探る)、採用ターゲットの定義(どのような学生に入ってきて欲しいか)を明確に言語化できるレベルまで行なった。

2.理系学生の心理をよみ、ターゲットに刺さるコンセプトを設計

ターゲット学生のペルソナ設計を行う上で、「どのような学生時代を過ごしていたか、研究室の雰囲気はどうだったか」「どんな選社軸を持っているか」「将来どのようなキャリアを送りたいのか」などターゲット学生の心情や考え、価値観などを想定しペルソナを設計した。特に「就職活動においてどのようなポイントが揺らぎのポイントになるか」を明確に設定することで、自社に惹かれる心情や他者に流れてしまう心理などを写実的に描いた。その上で、そのターゲットが振り向く・共感するコンセプトを設計するために、採用3C分析やGOODシナリオ・BADシナリオ分析などを行った。会社コンセプトとは別の、新卒採用向けのターゲットに刺さる採用コンセプトを構築し、各種クリエイティブを制作した。

3.ターゲットの活動時期に合わせた母集団形成を実施

最大のお困りごとであった「母集団形成」では、明確になったターゲットがどのような就職活動を行っているのかを学生調査を基に分析。準備時期、活動時期(企業選びの時期、インターンシップ参加時期、面接時期、迷い期など)といった、ターゲット学生の就活スケジュールをもとにして、母集団形成施策を実行した。ここでは理系学生特有の研究室や学会などスケジュールを踏まることが何よりも重要だった。またターゲット学生はどこで企業探しを行なっているのか(どの媒体か、どのイベントか、どのコミュニティか)を仮説立て、時期とチャネルを組み合わせた母集団形成を企画・実施した。この施策が奏功し、結果として母集団は前年比3倍、12名の採用充足を達成できた。

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