支援事例
旅行代理店
観光業
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規模 1000 ~ 3000人未満

旅行会社の事業戦略支援にて前年比6倍の売上拡大を実現

事業戦略支援
June 1, 2023

ポイント

1.目標と現状の明確化による根本課題の特定

例年の推移から見れば一見不可能とも思える目標が課せられていたため、その実現性も含めて現状を分析。目標達成シナリオ(KPI)を細かく設計し、現状との差分を明確にしたことで、最も注力して解決すべき根本課題を特定した。

2.戦略的に伸ばすターゲットの設定

根本課題であった成約率を上げるためには、サービス自体の質を向上させることが命題であった。支援前はとにかく料金を安くしていたため、戦略的に伸ばすべきターゲットを設定。「誰の」「どんなニーズ」を満たすサービスにするのかを再定義した。

3.業務フローの改善および検証

選定したターゲットのニーズを満たすには、料金よりも回答スピードが重要であった。業務フローを細かく区切り、ボトルネックを改善した結果、回答スピードは36時間から3時間に、成約率は4%から16%に、お問い合わせ数は2倍に、利益率は1.6倍になった。

困りごと

料金を下げる以外の方法が分からない

売上を上げるため、王道な行程からニッチな行程まで様々なパッケージ企画を行い、積極的に営業(BtoB)を行っていた。しかし、期待通りの売上を上げることができていなかった。更に引き付ける企画を行うべく、利益率を削って他社よりも安い料金で提示していたが、それでも成約に至らず業績は低迷していた状況。社員もひたむきに企画や営業に取り組んでいたが売れず、困っていたところにご相談をいただいた。

目指す姿・目標

1年間で、自力で目標達成できる状態に向けた仕組み創り

前年比約300%という目標の達成を見据え、目標達成の障害となっている根本課題を解決し、達成に導くことをミッションとした。また、料金を安くして利益率を削る負のスパイラルから脱却すべく、持続的成長を見据えた戦略の策定、戦略を実行するための施策の設計、そして、組織への仕組み化を目指した。

取り組み詳細

1.目標と現状の明確化による根本課題の特定(詳細)

当初、目標が売上で置かれていたため、どこをどう改善すれば目標達成するのかが不明確であった。そこでまず行ったのが、目標売上の棚卸しである。目標売上を達成するためには、お問い合わせを何件とって、そのうちの何件を成約させて、その1件あたりの単価がいくらで、利益率が何%なのか、と細かく因数分解したことで、目標の実現性や理想の状態を明らかにした。次に、因数分解したそれぞれの指標に、現在の数値を当てはめ、最も解決すべき根本課題の明確化を図った。これまで案件管理を行っていなかったため、過去数ヶ月分の案件を遡り、データを整理したことで実行に移すことができた。実際に数値を当てはめると、全ての指標が理想の状態には足りていなかったが、特に顕著であったのは、「お問い合わせ件数に対する成約数(成約率)」の指標であった。つまり、受けているお問い合わせに対して、ニーズに沿った回答が出来ていないということが明らかとなり、ここの解決を重要評価指標(KPI)として、ご支援を行った。

2.戦略的に伸ばすターゲットの設定(詳細)

成約率を高めるためには、顧客のニーズと自社が持つ強みをマッチさせる必要がある。そこでまず行ったのが、顧客のニーズ理解およびターゲットの設定である。ターゲットとなり得る層を過不足なく把握するべく、これまでの顧客の「会社規模」「エリア」「顧客の顧客の特性」「顧客の想定ニーズ」などの特徴を細かく洗い出し、ニーズの分析・整理を行った。その後、SWOT分析や競合比較をはじめとした自社分析を通して、自社のアピールポイントや強化ポイントを明確化。顧客ニーズと自社の市場優位性を加味し、「これまで集客ができていて今後もっと来る可能性のある層」と、「これまで集客できていなかったが戦略的にとっていくべき層」を抽出した。その際、利益率を低くする戦略は持続的成長が見込めなかったため、「収益性」を一つの重要項目として考え、抽出したターゲット層の中で特に勝ち筋のある層を選定した。そして、サービスを提供する上で最も重要なのが、徹底的なニーズ理解。ペルソナマーケティングという手法を用いて、ターゲットの具体的な人物像を明文化した。どんなバックグラウンドがあり、どんな日常を送っているのか、などを仮説立て、その人物に何の価値を伝えれば「お願いしよう」という意思決定に至るのか、その「トリガー」となるものの発掘を試みた。そこで、回答スピードをはじめとした、抑えるべき重要要素が精査され、具体的なオペレーションへの落とし込みの実行に移った。

3.業務フローの改善および検証(詳細)

当初、社員が頑張ってお問い合わせ対応を行っていても、回答スピードは36時間程度であり、ターゲットニーズを捉えたサービスを提供するためには、業務フローを変える必要があった。そこで、業務フローをフェーズ毎に細かく区切り、どこにどれだけの時間を要しているのかの把握に努めた。特に時間を要していたポイントは見積もり作成であったため、見積もり取得および作成のプロセスを自動化し、型化させたことによって、業務の所要時間を改善。結果、36時間の回答スピードから3時間まで縮めることに成功した。

ターゲットを再定義し、ニーズを捉えたサービスを再構築したことで、最も深刻な課題となっていた成約率は4%から16%となり、それに伴って、お問い合わせ数は営業を行わなくても2倍となった。また、料金を安くする戦略から脱却したことで、利益率も当初の1.6倍となった。1年間のご支援を終えた翌年も、当年を大きく上回る売上となり、持続的成長が実現された。

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